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年俸制や裁量労働制のワナ

年俸制や裁量労働制を採っている企業で

一番多い間違い、それは

時間外手当を払わなくてもいい

と、何の根拠もなく勝手に思っていること!




「年俸」 と聞くと、最初に思い浮かぶのが

プロ野球選手やプロサーカー選手とかではなかろうか?




一般の企業でも管理職に導入していたり

最近では一般の従業員に対しても

年俸制を採っている企業まで出ているようだ






ここで間違ってはいけないのが

「年俸制」 とは、

賃金を決める期間の単位を

月単位 (月給制) ではなく

単に1年単位にしているだけ

ということ!




年俸額を決めるときに

時間外手当相当をどれだけ含んでいるか

を決めていなければ、その年俸額は

所定労働時間労働したことに対する賃金

とみなされてしまい

もしも所定労働時間以上の労働をしたのであれば

その年俸額から時間当たりの賃金を計算のうえ

時間外手当をその年俸額に加算して

支払わなければならないのだ!






裁量労働制についても同様のことが言える




近年、裁量労働制導入の要件が緩和された為

時間外手当削減の一手法

として導入しているつもりの企業が増えているが

いくら従業員側の裁量で仕事をするということであったとしても

その与えられた仕事を通常の人がこなすのに必要な時間が、

例えば、200時間/月 (1日9時間強) かかるにもかかわらず

協定書で 「1日のみなし労働時間」 を8時間にしていると

明らかな時間外手当の不払い (いわゆるサービス残業) と

みなされる可能性が高くなるのだ!






年俸制にしろ裁量労働制にしろ

そういった制度を導入するのであれば

まずは仕事の洗い出しをして

それぞれの仕事を

一般の従業員 (あるいは優秀な従業員) であれば

どれぐらいの時間で完了できるのか

を労使がお互いに話し合い、

それに基づき、どれぐらいの時間外労働が発生するのか

そして、年俸額や裁量労働制適用従業員の給与のうち

何時間分で何円分の

時間外手当相当額を

含んでいるのか

を契約書や協定書で明記しておいた方がいい




そうしなければ、行政当局からは

単に時間外手当の支払いを

不当に削減する為だけの制度

とみなされるかもしれないのだから…






ちなみに当然のことながら

みなし労働時間よりも長い労働時間であったり

契約書等で明記していない休日労働や深夜労働が必要になったときは

それについて追加で割増賃金が発生することは

言うまでもない!




そういった従業員には

休日労働や深夜労働を認めない

という措置も必要かもしれない…

(あんまり 「いい手」 とは言えないけれど…)






重ねて言うけれど

年俸制や裁量労働制を採っているからというだけでは

時間外手当を支払わなくていいということはない

ので、ご注意を!

(これからは当局の摘発が増えると思います!)








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コメント

自分今月転職したんですが
「入職一ヶ月間は超過勤務を書けない」らしいんです。そのくせ上司に「ごめんtomoさん、もうちょっと残ってもらえる?」まぁ断れませんわな。

は?そんなこと一言も聞いてませんけど?
しかもまあ専門職だから 新卒の子ならいざしらず普通に働いてるのにお金もらえないんですかああそうですか(怒)

投稿: tomo011 | 2006.05.01 05:46

>入職一ヶ月間は超過勤務を書けない
っていうのもひどいもんですネェ

労基署へ駆け込めばある程度対応はしてもらえるでしょうけど
やはり使用者と労働者の力関係からいくと
そんなことすると使用者からの圧力が益々かかってくるでしょうし…

ただ、「一事が万事」 で、
そういう職場って使用者が労働者に対して都合のいいように
「こき使う」
ことしかしないかもしれないので
あまりにもひどいようだと
「労基署へ告発しますから!」
と軽く威嚇 (決して 「脅して」はいけません(^。^)y-.。o○) してみましょう!
ただし、それが原因で退職になってしまうかもしれませんのでご注意を…

ところで、この平成18年4月1日から
「公益通報者保護法」
っていう法律が施行されて
公益のために告発した者に対して
不利益 (従業員であれば解雇とか減給とか) な
取り扱いをしてはダメということになったんだけど
どの法律に違反している場合の告発が保護されているか規定している条文を見ると
1.刑法(明治四十年法律第四十五号)
2.食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)
3.証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)
4.農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(昭和二十五年法律第
百七十五号)
5.大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)
6.廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)
7.個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)
8.前各号に掲げるもののほか、個人の生命又は身体の保護、消費者の利益の擁
護、環境の保全、公正な競争の確保その他の国民の生命、身体、財産その他の
利益の保護にかかわる法律として政令で定めるもの
となっていて、
ここに 「労働基準法」 というのも入っているので
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/koueki/index.html
いざというときはこれを盾にしてみて下さい

投稿: lishi。 | 2006.05.01 10:46

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